フォレストガーデン富塚について

フォレストガーデンの様々な実験を行っている場所のひとつが、静岡県浜松市中区の富塚町にあります。

市街地に囲まれた場所にある、周りから取り残されたような、昔ながらの里山や畑のかたわらにある森、畑、竹林を借り受けています。

浜松は自動車をはじめ様々な工業で成り立つ都市でもあります。

工場、航空自衛隊基地、オートレース場も近くにあり、その一方で昔から続く農地が残っているエリアもあります。
都会でもなく田舎でもないサブアーバン(郊外)だからこそできるフォレストガーデンを、この場所で実践しています。
 

 実験が始まったのは2015年4月。わたしたちがその土地 (畑エリア)に出会う前は、草もほとんど生えていないばかりか、

土はスコップを通さないほど硬く締まり、生き物が住むこともできないような状態でした。

そんな状態から、多くの人たちのギフトやサポートを得ながら、木を1本1本植えていきました。

現在7年目の フォレストガーデン富塚では、木々も大きく育ち、その隙間にいろいろな植物たちが這い、

土地が食べられるもので覆われています。マルベリーは毎日バケツ一杯分採れるほど。

何かしらの形で人の暮らしに役に立つ植物が、全部で120種類くらい、この場所で暮らすようになりました。

Forest Garden Tomitsuka

One of the places where we are conducting various experiments in the Forest Garden is

at Tomitsuka-cho, Naka-ku, Hamamatsu City, Shizuoka Prefecture.

In the middle of the city, located near the traditional satoyama and fields that seem to have been left behind,

we rent and care for the forest, fields, and bamboo groves.

Hamamatsu is a city built on various industries including automobiles. There are factories, Self-Defense Air Force bases, and auto racing tracks nearby, but on the other hand, there are also areas where farmland has been preserved for a long time.

We are trying to create a forest garden here, which is possible only in a suburban area that is neither urban or rural.

The experiment began in April 2015. Before we came into the land (field area), there was hardly any grass, and the soil was so hard and compact that a shovel could not penetrate it, making it impossible for living things to live.

From such a state, with gifts and help from many people, we planted trees one by one.

Now, in the seventh year of Forest Garden Tomitsuka, the trees have grown so large, various plants are crawling in the gaps, and the land is covered with edible things. There are enough mulberries to fill a bucket every day. 

In all, about 120 different kinds of plants that are useful to human life in one way or another have come to live here.

フォレストガーデン富塚で実践中のアクション

わたしたちは日々、フォレストガーデンから
おいしくて楽しい、たくさんのギフトを頂いています。

わたしたちがこんな豊かな暮らしができているのは、この森があるおかげです。

森は、わたしたちの暮らしを豊かにしてくれているけれど、
わたしたちはこの森を、そしてこの地域周辺、地球を豊かにできているのだろうか?

わたしたちに、この場所で、フォレストガーデンを通して、いったい何ができるだろうか。
それを考えたとき、この森と世界の問題がつながっていることに気づきました。
小さな一歩だけど、この一つ一つが大きな行動になる。
そう信じて、わたしたちがこの場所で暮らし(アクション)を実践しています。
わたしたち人間が「暮らす」ことで、この場所が豊かになる世界へ。
 

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 Earth Care 〜大地を思いやること〜

<1. 炭素固定>

空間を敷き詰める『森』を形作る植物の身体に含まれる炭素。植物たちの生育を最大にすることによって、植物の身体に炭素を蓄えます。また、生育後も腐食として土地に炭素を固定します。

<2. 窒素固定>

マメ科などに代表される、植物に必要な栄養素である窒素を土壌に固定する土壌微生物と共生を生み出す窒素固定植物を利用することで、土地の肥沃さを植物によって生み出します。

<3. 微量元素固定>

深根性の植物による微量栄養素の吸い上げ効果を利用し、微量栄養素をその土地に育んでいきます。

<4. 水質汚染の防止>

富栄養化した水を、植物によって吸収・浄化しそれらを再びガーデンや畑に還すことで水質汚染を引き起こしません。

<5. 土壌流出の防止>

土壌保持能力のある植物を斜面や崩落の危険のある箇所に植栽することや、水の流れに対して抵抗力のある植物により、土地がもつ様々な土台や栄養素を流出することを防ぎます。

<6. 水資源の涵養>

植物たちの身体や、根や土壌生物の活発な活動によって生み出された地中構造によって水資源を豊富にしていくと同時に、水を土壌に吸収させない都市の排水システムを都市の吸水システムとしてアプローチします。

<7. コンポストシステム>

ガーデニングや食卓ででた有機物を、微生物やミミズなどの土壌生物によって堆肥化し、再び土壌に還元します。

 Local resource 〜みんなの資源を有効に活かす〜

<8. 佐鳴湖の資源活用>

豊富なリンや窒素を蓄えた湿原の植物をガーデニングや、農業に活用することにより、水質の汚染を緩和します。

<9. 災害時におけるレジリエンスの最大化>

文字通りの生活の土壌に、豊富な水が蓄えられていること、気候調整機能を持つ空間があること、豊富な土地や食べ物があることや代替えの医療システムや、エネルギーとしての薪や建築資源、災害時の抵抗力として防風林や防潮・防波・氾濫防止システムを持つことで、『何かが起こった時』のバックアップとなりうる場をつくります。 

<10. デッドスペースとデッドエリアの活用>

耕作放棄地、、放置山林、空き家や空きスペースなど、生かされていない場所をフォレストガーデン として活用することで、地域に貢献します。

 BIODIVERSITY 〜全ての小さないのちにまなざしを〜

<11. 野生生物・在来動植物の保護>

その土地の土台となる生態系システム、鳥や虫、魚など様々な生き物の活動を支える骨格を担っている在来植物や在来生物を保護することで、上記の生態系サービスがうまく働く状態を生み出します。

<12. 生物多様性=生態系サービスの最大化>

害虫や病気の抑制を行う、益虫をはじめとする様々な動物・昆虫・植物をガーデンに織り込むことで農薬をはじめとする生態系汚染を防ぐとともに、生物多様性の最大化を通して、生態系サービスを最大化します。

 COMMUNITY SUPPORT 〜コミュニティをはぐくむ〜

<13. ガーデナーのサポート事業>

上記の効果をもたらす、ガーデナーを生み出します。 各自のモチベーションや資金的リソースに対応して、様々な知識・技術・実践などをコーチング・コンサルティング・デザイン・施工を通して提供します。

 

<14. ガーデンコミュニティ・カルチャーづくり>

ワークショップやコミュニケーションの場をつくることによって、生態系の復元や利用スキルを持った人々を育みます。 それらの人々が増えることによって、地域のレジリエンスと土地の健全さを最大化します。 
 

<15. エコツーリズムと他地域へのサポート>

体験研修型のツアーや、現場・またはオンラインでのワークショップを開催することで、『サーキュラー・循環性』『リジェネラティブ・再生性』『サスティナブル・持続可能性』という同じ現象を多面的に理解する場を提供することで、時代の要求としてのサステナビリティのインスピレーションや、デザイン施工と、実装へのアプローチを提供します。

Forest Garden富塚 ゾーニングマップ

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